歯列矯正に興味があっても、年齢が高いと諦めてしまう方も多いのではないでしょうか。実は、歯列矯正に年齢制限はありません。歯と歯ぐきが健康であれば、何歳からでも始めることができます。もちろん、子供の頃から始めることが理想的ですが、大人になってからでも遅すぎることはありません。

では、具体的には何歳まで歯列矯正が可能なのでしょうか。今回は歯列矯正ができる年齢や注意点などについて解説します。

■歯列矯正の年齢制限はない

歯列矯正に明確な年齢制限はありません。歯や歯ぐき、顎の骨が健康な状態であれば、何歳でも矯正治療を受けることができます。実際に、80代で矯正治療を受けられた方もいます。40代や50代で矯正治療を受ける方も珍しくありません。

ただし、矯正治療を受けられるかどうかは、年齢だけではなく、歯の状態や全身の健康状態にもよります。そのため、治療を考えている方は、まずは専門医に相談して、自分の歯の健康状態や治療計画を確認することをおすすめします。

■大人が矯正治療を始める際の注意点

◎抜歯や外科手術の可能性

顎の骨が成長しなくなっているため、顎の形を変えることは難しいです。そのため、顎のスペースが不足している場合は、永久歯を抜く必要がある場合もあります。また、顎の位置を変える必要がある場合は、外科的な手術が必要になる場合もあります。

◎むし歯や歯周病

歯や歯ぐきの健康状態によっては、治療が困難になる場合があります。むし歯やその処置の影響で歯の強度が低下していたり、歯周病によって歯槽骨が減少していたりする場合は、歯を動かすことによってさらなるリスクを招く可能性があります。そのため、事前に十分な検査や治療を行う必要があります。

◎治療期間が長くなる

歯の動きが遅くなっているため、治療期間が長くなる傾向にあります。また、治療後もリテーナーと呼ばれる保定装置を装着する必要があります。リテーナーは自分で脱着できますが、最低でも2年程度は装着することが推奨されます。

◎痛みが子供よりも強い可能性

骨が子供よりも硬くなっているため痛みや不快感が強くなる傾向があります。矯正治療では、ワイヤーやブラケットと呼ばれる金属製の装置を使って歯を動かします。これらの装置は定期的に調整されますが、その際には強い圧力や摩擦がかかります。そのため、口内に傷ができたり、頭痛や歯痛が起こったりすることがあります。また、装置が目立つことによって、見た目や発音にコンプレックスを感じることもあります。

【何歳からでも矯正治療を始められる可能性はあります】

歯列矯正は何歳からでも始めることができます。大人や高齢者でも遅すぎることはありません。ただし、注意点もありますので歯科医師のカウンセリングをしっかり受けることをおおすすめします。

歯列矯正によって得られるメリットは大きく、見た目だけでなく健康や生活の質にもプラスになります。遅すぎると思っていた方も一度、歯列矯正を検討してみませんか。